リフォームの見積もり価格が相場どおりか調べる方法

DIY/リフォーム/家庭菜園

複数の業者に見積をかけて比較する「相見積もり」という手もありますが、それをすると今度は選ばなかった業者を断るのでひと苦労です。主に精神面で。というわけで他の方法を紹介します。

先に答えから言ってしまうとリフォーム相場は誰でも見れます。

実は書籍化されているんですよね、見積もりの相場をまとめた本。それがこれです。

「積算ポケット手帳 建築編(2021)」です。この本を見ればほとんどの工事の相場がわかります。

というわけで、この「積算ポケット手帳」がどんな本かを紹介していきます。

※最後の注意は必ず読んでください。

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全国の建築・リフォーム工事の事例を集めて載せている本

「そのまんまじゃないか!」と思われる方も多いでしょうが、そのまんまです。

実際に中を見てもらうとこんな感じになっています。

※最新版をここに載せると関係各所に怒られてしまうのと、詳細を載せるのもたぶん怒られてしまうのでぼかしを入れています。

こんな感じでいろいろな工事の単価や一式での価格が載っているので、業者さんからもらった見積もり詳細と照らし合わせていけば大体の金額が合っているか判断できます。

それだけなら「別にインターネット上の知恵袋などの質問サイトを使って他の人の価格を参考にすれば同じじゃない?」と思われるでしょう。

しかし、この本を使う理由がしっかりとあります。

実はリフォーム業者もこの本を使って見積もり価格を決めている

はい、これが一番の答えです。

見積もり専門の部隊すら用意されている超大手の業者では独自の見積もりシステムを持っていたりしますが、そうでない中小企業の方はこの「積算ポケット手帳」を参考にして見積もりを出しているところが多いです。私の居た建築会社でもそうでした。

というか私がこの本(ともう一冊)を使って作っていました。もちろんそのままの数字ではなくある程度調整はしますが。

官公庁の工事の見積もりのときですら参考にされる本なので、業界での信頼感は抜群です。

他にも工事単価を集めている本はありますが、この「積算ポケット手帳」はよほど珍しいものを扱っていなければ大体載っています。もともと幅広い事例をまんべんなく集めて一冊にまとめるというコンセプトの本なので当たり前といえば当たり前ですけども。

なので、一冊だけ用意するならまずはこの本がおすすめです。

知りたい内容がリフォームだけなら「積算ポケット手帳」でもOK

名前が似ていてややこしいのですが、「積算ポケット手帳」シリーズとは別に『積算資料ポケット版』というシリーズがあります。出してる会社も別です。 こんな感じ。

「積算ポケット手帳」の方は「建築編」「設備編」「外構編」と3種類ありますが、リフォーム専用のものがありません。

というわけで、リフォームだけなら「積算資料ポケット版」を購入するのもアリだと思います。

比較.comさんでもそうですが、どこの通販サイト・比較サイトをみてもこの2シリーズがツートップで上位を独占しています。(私が知っている大手は全部そうでした)

このどちらかを抑えておけば、積算資料で見積もりを作っている中小のリフォーム業者さんと同じ資料を元にした見積もりで検討ができるわけですね。高確率で。

若干ですが「積算資料ポケット版」の方が一般の方でも読みやすくなっています。

積算資料を見積もりの参考にする場合に注意すること

これらの積算資料はあくまで事例集です。そして年に1回しか出ません。

ということで、レアケースですがこの見積もり単価が通用しないことがあります。

例えば、海外で何かとても大きな事故・事件があって資材の輸入がストップされていたり、滞ってしまっている場合に特定の資材の価格が急騰することはありえます。(2021年追記:ちょうど今海外輸入の木材が高騰しています。)

そのような時に、この本に書いてある単価とぜんぜん違う!高すぎる!!!」と頭ごなしに詰め寄るのではなく、落ち着いて「調べた単価と大幅に違うようですが何か理由がありますか?」と尋ねるようにしましょう。帰ってきた理由がおかしければその時に問い詰めれば良いだけですので。

あとは初歩的なことですが「施工単価」は基本的に「施工面積が小さいほど高くなる」ということも忘れないように。

例えば床材の施工ですが、これは最初と最後が一番細かくて大変な工事です。最初と最後だけ腕の良い方が施工すれば中間は見習いの方がやっても良いくらい。

リフォームの場合は既に家が歪んでいるので、張り始めが完璧でないと進むほどに曲がっていってしまうためかなり気を使う作業です。

ですが、どんなに大きな部屋でもどんなに小さな部屋でも、始まりと終わりは1回ずつなんですよね。部屋の角の数は同じですし。

一番手間がかかる部分の量は大して変わらないのに、手間があまりかからない部分の面積だけが大幅に減ります。

なので、施工面積が減ると全体から平均した「施工単価」はどうしても上がっていまいがち。作業に必要な機材の準備の時間も同じですしね、施工面積が大きくても小さくても。

あくまでも「積算資料」は資料なので、資料と違うところがあったら頭ごなしに否定せず、業者さんに確認するようにしましょう。このあと実際に工事を頼むことになったときにお互い気持ちよく出来るかどうかも大事ですから。

その点だけは注意しておいてもらいたいと思います。

というわけで、見積もりの金額が妥当か調べるには業者向けの「積算資料」を読むと良い、というお話でした。

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