いつもどおり在宅ワークでできる案件を探していたところ、あることに気づきました。
誰でも持ってる資格よりも、持っている人が少ない資格である宅地建物取引士(宅建)を持っていれば有利に稼げるのではないかと。
というわけで、クラウドソーシングのサイト内で検索してみたら良い感じに案件の募集が有ったので、さくっと紹介していこうと思います。
気づいた理由は特に募集もしていなかった私のところに宅建関係のオファーが来ていたからなんですけどね。
私が実際に登録していて宅建絡みのオファーが来ていたのはクラウドワークス でした。
※副業や在宅ワークではなく、宅建士の転職先を探してこの記事にたどり着く方もなぜか意外と多かったので、別の記事に転職エージェントについて書いておきました。
そんな方はこちらへどうぞ。非公開求人を持っている宅建士向け転職エージェントの紹介
宅建士も副業で在宅ワークができるクラウドソーシングとは?
副業在宅ワークの新しい定番、クラウドソーシングとは?
家庭や自身の都合で毎日は会社には行けないけどある程度の時間はとれる、なんて方でも自宅にいながら仕事ができる良い時代になりました。
昔の在宅の副業と言えば1つ組み立てても1円にもならない内職しかなかったのに、いまやパソコンやスマートフォンがあれば色んな仕事ができます。クラウドソーシングで。
クラウドソーシングとはどんなもの?という方のために大まかな手順をざっくり書いていくと
- クラウドソーシングサービスのサイトに登録する
- 色々な企業(個人の場合もアリ)が依頼したい仕事の内容を投稿しているので確認する
- その募集要項を見てできそうなものがあったら応募する
- 応募者の中から実際に仕事を受ける人が選ばれる
- 契約後にお仕事を開始して、終わったら納品する
- 仕事が終わっていることが確認できたら報酬が貰える
という流れのサービスです。
基本的には単発の仕事が多いですが、中には継続して次の依頼を受けられるものもありますし、時給単位の雇用なんてものもあります。
報酬の支払いは基本的にクラウドソーシングサービスのシステムを介してやりとりするので、個人で企業相手に契約するよりは余計な手間が省けます。未払いも大分防げますし。
私がよく使っているクラウドワークスでは、業務開始前に依頼者が報酬をクラウドワークスに預け、業務が完全に終わったらそこから支払われるシステムです。悪徳業者が逃げにくいですね。
クラウドソーシングでは資格も重要なため、宅建が生きてくる
ここで問題がでてくるのですが、応募しても相手方(クライアント)に選ばれないと仕事をさせてもらえないので、みなさんあの手この手でアピールするわけです。業務経験や実績などで。
その中でも重要な要素の一つが「資格」です。
受けたい仕事の内容によって様々ですが、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)や簿記なんかは定番。パソコンを使う仕事をする上で持っていて絶対に損しないですからね。
そこで大穴だった資格が宅建でした。
宅地建物取引士(宅建)は在宅ワークに需要があった。
先ほどのMOSや簿記などの資格は「持っていればそれなりの知識があるだろう」ということで選考時に有利になるだけのものです。有利になるだけでも効果はあるので意味はあるんですけどね。
ですが、世の中にはその上の資格がありますよね。
「この資格を持っていないとこの業務をしてはいけません」と法規で定められているものが。
宅建をすでに持っている方なら(試験範囲にあったため)もちろんご存知でしょうが、「特定の資格を持っていないとこの作業はやっちゃだめですよ!」という業務を「独占業務」といいます。
そんな中で、受験資格に制限がないのにも関わらず「独占業務」がある国家資格が宅地建物取引士(旧宅地建物取引主任者)です。
この「宅建士の資格を持った人に仕事をしてもらいたい」と探している人がクラウドソーシングの世界に居ます。
宅建が必要な仕事自体は絶対になくならない。
人間が生活している限り、不動産の売買や賃貸は発生するので、宅建士の仕事は必ず生まれ続けます。
まず不動産業者の社員5人につき1人もっていないといけないシステム。6人になってしまった場合は資格所有者が2人必要になります。この条件を満たすためだけの名義借りをする会社もあるくらい重要な資格。(名義の貸し借りは当然違反ですが)
なので、宅建持ち専門の転職サービスなんかもやっぱりあります。
例えばこことか。「非公開求人を1000件以上保有【宅建Jobエージェント】 」
これだと在宅ワークにはあまり関係ないので今回は脇においておき話を進めましょう。
クラウドソーシングにおける宅建士の需要は次の項目です。
重要事項説明と特定の書類の作成に宅建が必要!
まずひとつめに、契約書(37条書面)への記名と押印は宅建士が行うことになっています。
そしてふたつめ、不動産の売買や賃貸の契約をする際に行うものとされているのが、重要事項説明用の書類作成と重要事項の説明。
といっても、法律で伝えなければいけないと決められていることを書類に穴埋めして、当日は書類を読みながら相手方に説明するだけですけどね。
この重要事項説明が、実は大穴なんじゃないかと気づいたんです。
この重要事項説明、2017年10月からインターネットを介したビデオ通話で行うことができるようになりました。『IT重説』として。現在(この記事を書いている時点)は賃貸だけですけど。
※令和3年3月30日より、売買においてもIT重説の本格運用が始まりました。詳細は国交省のサイト内の記事をご確認ください。不動産の売買取引に係る「オンラインによる重要事項説明」(IT重説) の本格運用について:https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00013.html
クラウドソーシングに副業として在宅でできるIT重説の依頼が出てきている
私も自分自身が使っているクラウドワークス でオファーがあったため偶然気づいたんですけど、クラウドソーシングサービスの大手であるクラウドワークスやランサーズにも依頼が出ているんですよね、IT重説の。
「資格保持者は各事業所に最低5人に1人必要」という法令の要件を満たすぴったりにして、ギリギリの人数で回している会社も少なくないのが実情。有資格者で実務経験者なら御存知の通り。
それすらも足りていなくて、月に数万円での名義借り(違反です)があちこちで行われていたくらいですからね。
そんな中で、お客様の都合の良い日に合わせて重説をしていると、重説の希望日が同じ日に重なることもありますし、自社の宅建士が急病で数週間動けないなんてこともあり得ます。
また、お客様が現在は遠方に住んでいて、いちいち出向いている暇がないなんてこともあります。
その需要を埋めるのが、IT重説です。
実務をやっている方はご存知というか肌で感じていると思いますが、不動産業界は(未だにFAXが現役なところもあるくらい)IT関連が苦手な人が多いので、IT重説をできる人を外部から探そう!ということで、クラウドソーシングで募集されています。
IT重説の在宅ワークでやることは普段の宅建業務と大差なし
案件を出している会社にもよりますが、書類作成までが終わっていて、賃貸の借主(お客様)相手にビデオ通話で読み上げるだけなんて募集もありました。もちろん下読みはするべきでしょうけど。
契約内容にもよりますが、IT重説相手からの細かい質問に対してはクライアント側の社員が対応する場合も多くあります。
業務内容に書類作成があった場合でも、資料を用意してもらえば見ながら穴埋めする程度ですし、「資格登録は済ませているけど実務経験がない」なんて方でも「登録実務講習」という、実際にこの書類作成をやりながら学ぶ講習を受けているはずですから十分可能な作業です。
実際の募集では、「事前の打ち合わせと実際のIT重説で4,000円(20分ほど)」といった案件がありました。
打ち合わせと下調べを含めると慣れるまでは微妙かもしれませんが、慣れれば時給換算してもそれなりの額だと思います。なにしろ通勤の時間やそれにかかる費用がありませんし。ビデオ通話なので服装は気を使うしかありませんが、元々宅建士として重説をしていた方なら特に問題はないはずです。
営業経験者の方なら、移動にかかる時間やお金は意外と大きいことを知っているでしょう。単純な時給換算だけでは計れないのがお客様相手の商売ですから。
同じクライアントの依頼を何度か受けて会社側から信頼されれば継続で仕事が来ることもありますし、報酬を上げてもらえる場合もある業界です。クラウドソーシングの世界ではよくあることなので、それを狙っていくのも良いでしょう。
むしろクライアントも同じ人に仕事を頼みたいはずです。なにせ何度も同じ説明をしなくて済むのですから。
IT重説の他にも在宅ワークでできる副業がある宅建
他にも宅建を持っている人向けの在宅ワークはいくつかあります。私が知っているのは
- Webライティング(ライター業務)
- 自分で「宅建を生かしたサービス」を販売する
といったもの。
宅建士はWebライターとしても有利になる
宅建士によるWebライティングも意外と募集されています。要はWebサイトやブログの記事の執筆依頼ですね。
建築会社や不動産会社が自社サイトのコラム更新が間に合わなくて外注する、なんて場合も中間業者を経由してここに回ってきます。(稀に直接募集しているところもあります)
「宅建士が教える〇〇」のような記事を書いて欲しいクライアントが一定数居て、宅建の資格を持っている人だけ応募できる案件もありました。
しかも他の誰でも書けるジャンルに比べて報酬が高め。
Webライティングの完全初心者かつ無資格の人をメインターゲットにしている募集に比べれば、宅建士に不動産関連の記事を依頼する募集は3~10倍くらいの文字単価になっているくらいです。
本当に専門的なもの(内容の要求水準が高いもの)は、文字単価3円以上も出てきます。ちょっとした記事なら3000文字、多少長めで1万文字程度と考えると1記事で9000円~3万円程度。
ここまでの単価になるとプロフィールと実績を見てのスカウトで募集されることの方が多いでしょうが、これくらいの案件も出ています。
慣れれば1時間辺り2000文字くらいは書けるでしょうから、知識があって不自然でない文章が書ければ時給換算でそれなりの稼ぎにはなりますし、クライアントに信用してもらえれば一気に5記事10記事の依頼が追加で提案されたりもします。
Webライター業界は「きちんとした中身のある内容を書ける人」が少ないので、全体の数は多いのにも関わらずWebライターの取り合いになっているくらいです。
参考になる本を一冊だけ紹介しておきますので、興味のある方はどうぞ。
Webライターに必要な考え方やWebライターの始め方について簡潔にまとめられているので、これ一冊でとりあえず始めることはできます。
不動産業界は広告も高いので宅建士×Webライターは稼ぎやすい
結論から言えば、不動産関連のWebライターは需要があります。
いきなりそう言われても信じられないかもしれないので、その理由もざっくりと説明していきましょうか。
Webメディアは運営費を広告料で賄っているところがほとんどですが、不動産系の広告費は他のジャンルに比べるとかなり高いのが基本です。実務をやっていれば知っているかもしれません。
企業との直接契約でももちろん高いですし、Webメディアに埋め込んでいる自動の広告も他のジャンルに比べて報酬が高いのが普通。
そんな事情から、不動産系のメディアは他のジャンルに比べて「競争相手に負けないために良質な記事を増やしていきたい」と思っているクライアントさんが予算を大きく組んで募集してきます。
そのような理由があるので、Webライティングでの募集も多いし単価も高くなっているのが不動産系。
他にも、お客さんへのメール対応で月トータル5時間ほどで5万円くらいの案件もありました。私は応募していないのでわかりませんが、これはパソコンが得意な事務員さんの数が足りない中小規模の会社でしょうか。
資格保持者というだけで対応するお客さんとなる方からの信頼度が違うからでしょうけど、これも宅建持ちからすればありがたいポイントです。
宅建持ちで実務経験もあるなら自分でサービスを作って売るという手も
さきほどのクラウドソーシングは企業からの依頼を探して受けるだけのものでしたが、他にも手段があります。それが最近流行りのスキルシェア。
有名なところだとココナラ(公式サイト:ココナラ )のようなサービスです。
一言で言えば、自分のスキルを生かしたサービスを独自で考えて出品するのがスキルシェアです。
宅建の資格を持っているということと自分の経験からサービスを考えて、購入者が出てくればそれも在宅ワークの形のひとつ。
既に出品している宅建士の方々の定番は先ほども紹介した
- 「IT重説の代行」
- 「不動産系の記事のライティング」
- 「重要事項説明書面の作成」
- 「宅建受験者への個別指導」
- 「賃貸で大家さんとのトラブルになっている人へのアドバイス」
などなど。
スキルシェアサービスの会社を通して金銭をやり取りするので、自分はサービス内容を考えて出品し、購入者が現れたら相手と打ち合わせをしながらサービスを提供。完了したら代金を預かっていた運営会社から報酬を貰うという流れ。
ちょっと一工夫したサービスを思いついた場合は、出品してみるのも良いかもしれません。私は頭が固いのでライティングや書類作成しか思いつかないことが残念ですが。
さいごに
というわけで、宅地建物取引士は副業で在宅ワークをする上でかなり有利な武器になるというお話でした。
既に資格を持っていて登録済みの方は、クラウドソーシングサービスやスキルシェアサービスをいくつか覗いてみると良いのではないでしょうか。
ほとんどのところが登録&案件の検索までは無料ですので。
私がメインで使っているのは、業界最大手のうちの1つであるクラウドワークス(公式サイト:クラウドワークス )です。
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