ネジを自然に隠すには埋木錐が最適!市販の木ダボより自然に。

DIYで家具や小物を作ったとき、ネジの頭がむき出しになっていて「ちょっと見た目が…」と感じたことはありませんか?

そんな悩みを解決してくれるのが「埋木」というテクニックです。今回は、DIY初心者の方でも簡単に挑戦できる、埋木錐を使ったネジ穴の隠し方をご紹介します。市販の木ダボを使うよりも自然にできるので、見た目にこだわりたい方はぜひ参考にしてください。

木ダボでどうやってネジを隠す?

簡単に説明すると、ネジを表面より数cm深くねじ込んで、凹んでいる穴に「ダボ」という木の栓をして隠します。ダボはこんな感じ。

これを叩き込んだあとにノコギリで切って、最後にヤスリがけをして隠すのが一般的な方法です。

ただし、この木ダボを使うと「材料と木ダボの色味が合わない」という問題があります。そこで今回は「ネジを隠したいところと同じ材料から木ダボを自作すれば、色も木目も合わせられる」という方法を解説していきます。

必要な道具と材料

まずは、作業に必要な道具と材料を揃えましょう。

電動ドリルドライバー

穴あけとネジ締めに使用します。慣れている人はインパクトドライバーでも可能です。

埋木錐

今回のメインとなる、ダボ(木栓)を作るための専用ドリルビットです。様々なサイズがあるので、作りたいダボの大きさに合わせて選びましょう。こんな変わった形をしています。

皿取錐(さらとりきり)

ネジ頭が収まる皿穴と、ダボを埋めるための穴を同時に開けられる便利なドリルビットです。気合とパワーがあればコレがなくてもネジを深くねじ込むことで穴をあけられますが、表面が欠けたりして綺麗に仕上がらないのであまりおすすめはしません。

また、皿取錐で空けた穴とダボのサイズが違うと綺麗に仕上がらないので間違えないように注意しましょう。

皿取錐は埋木錐とセットになっているものを選ぶとサイズ違いを起こさないのでおすすめです。こんな感じでセット販売されています。

木工用ボンド

ダボを固定するために使います。一般的な木工用のボンドならどれでもOK。

ハンマー(金槌)

ダボを打ち込む際に使用します。実際、きちんと叩ければなんでも良いのですが一応正式な道具として金槌を使います。

あさりなしののこぎり

木材の表面を傷つけずに、はみ出たダボをカットするためのこぎりです。実は一般的なのこぎりは刃が噛まないように刃先が左右に飛び出ていて、刃よりもちょっとだけ幅広く切れるようになっています。

そのため、叩き込んだダボを表面に合わせて切る際にキズがついてしまいます。あさりなしののこぎりは、この左右に飛び出ている部分(あさり)がないので、キズをほとんど付けずに切れます。なので、材料の面に合わせて飛び出ているものを切る作業を今後もやっていく予定がある方やちょっとしたキズでも無くしたいという方は、あさりなしののこぎりを用意しましょう。多少のキズは気にしない方は普通ののこぎりでも可能です。

一応貼っておくとこんな感じの商品です。(以下は私が使っているもので、刃もよく曲がるので面に合わせて切るのが楽です)

紙やすり(サンドペーパー)

仕上げに表面を滑らかにするために使います。普通ののこぎりでやる場合は必須。

作りたいものと同じ木材の端材

埋木錐で自作のダボを作るために使います。実際は切り落とした端材でもできますが、小さい材料でやると動いた時に危ないので気をつけましょう。固定用のクランプがあると安心かも。

埋木錐でダボを自作してネジ穴を隠す手順

道具が揃ったら、いよいよ作業開始です。一つひとつの工程を丁寧に行うのが、きれいに仕上げるコツです。

ステップ1:ダボ(埋木)を作る

  1. 電動ドリルドライバーに埋木錐をセットします。
  2. ネジを隠したい部分と同じ端材を用意し、埋木錐をしっかりと押し当ててから回転させ、ダボを作ります。 より自然に仕上げるには、穴の部分に合う模様のところを選ぶことがポイントです。
  3. ある程度の深さまで掘ったら、埋木錐を抜き、マイナスドライバーなどで軽く横から力を加えると、ダボがポキッと折れて取り出せます。綺麗に叩き込めるか不安な方は、取り出したダボの先端にかるくヤスリをかけて面取りしておくと良いかもしれません。

ステップ2:ネジ穴を準備する

  1. 電動ドリルドライバーに皿取錐をセットし、ネジを打ちたい位置に下穴とダボ用の穴を開けます。 ダボが入り込む深さは1cm程度が目安です。
  2. ダボを叩き込む分の穴が空いたら、下穴にネジをしっかりと打ち込みます。

ステップ3:ダボを打ち込む

  1. 開けたダボ穴に木工用ボンドを入れます。ボンドが多すぎると、はみ出して汚くなるので注意しましょう。
  2. 作ったダボの木目を、周りの木目に合わせて差し込みます。
  3. ハンマーで叩き、ダボを穴の奥までしっかりと打ち込みます。

ステップ4:はみ出たダボをカットする

  1. 木工用ボンドが完全に乾いたら、あさりなしのこぎりを使って、はみ出たダボを木材の表面と平行になるようにカットします。 のこぎりの刃を木材に軽く当てるのが、傷をつけずにきれいに切るコツです。

ステップ5:仕上げ

  1. カットした断面を、紙やすりで周りの木材と段差がなくなるまで優しく磨き、表面を滑らかに整えたら完成です。

きれいに仕上げるためのポイント

  • 木目を合わせる: ダボを埋め込む際は、必ず周りの木材と木目を合わせましょう。これだけで仕上がりの美しさが格段にアップします。
  • 埋木錐はしっかり押し当てる: 埋木錐は先端が尖っていないため、木材にしっかり押し当ててから回転させないと、滑ってしまい危険です。
  • インパクトドライバーを使う場合: パワーが強すぎるとダボが割れてしまうことがあります。 最初はゆっくり回転させ、インパクトがかかりそうになったら少し錐を上下させるようにすると、失敗しにくくなります。
  • 失敗してしまったら: もしダボを深く打ち込みすぎてしまっても、慌てずに。ボンドが乾く前なら、ダボの中心に細いビスをねじ込み、ゆっくり引き抜けば取り出せる場合があります。

まとめ

埋木錐を使ったネジ穴隠しは、少しの手間とコツで、DIY作品の完成度を驚くほど高めてくれます。最初は難しく感じるかもしれませんが、一度挑戦してみれば、その仕上がりにきっと満足するはずです。 ぜひこのテクニックをマスターして、ワンランク上のDIYを楽しみましょう。

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