コンクリートを打ちっぱなしにした壁のように、あえて無機質な雰囲気を出したいと思いつつも、コンクリートにするのは大変でなかなか実現できずに諦めていた方も居るのではないでしょうか。
そこで今回は、塗るだけで手軽にコンクリート風の壁にできるDIY用の塗料を紹介します。コンクリート風の壁にしたいと思っている方は、ぜひ参考にしてください。
コンクリート風ペイントってどんなもの?
コンクリート風ペイントとは、本物のコンクリートのような質感や見た目を表現できる塗料のことです。コンクリート打ちっ放しのような、無機質でクールな雰囲気を手軽に楽しむことができます。
例えば、以下のような商品があります。
コンクリートエフェクトペイント サラサラセットL(タカラ)
サラサラ質感とザラザラ質感の2種類から選べるコンクリート風ペンキのうちのサラサラセット。
木やコンクリート、石膏ボード(プラスターボード)、ビニールクロス(壁紙)などに使用可能。
3種類の塗料を組み合わせるタイプなので、経年劣化したコンクリートに見える色合い・質感も再現可能。
最初にムラを意図的に作ってから2種類の塗料を交互に塗り色合いを作って、最後にグレーでなじませるように塗るときれいに仕上がります。
コンクリート風ペイントを使うメリット
- 手軽にコンクリート風の質感を楽しめる: 本物のコンクリートを施工するよりも、時間や費用、手間を大幅に削減できます。
- DIY初心者でも扱いやすい: 特別な技術や道具がなくても、簡単に施工できる商品が多いです。
- 様々な素材に塗れる: 塗料にもよりますが、木材、プラスチック、金属など、幅広い素材に塗装できる点が大きなメリット。
- インテリアの雰囲気を変えられる: コンクリート風ペイントを使うことで、部屋の雰囲気をガラッと変えられる。
コンクリート風ペイントを使う際の注意点
コンクリート風ペイントを使う際の主な注意点は、以下の3つ。
塗料の種類によって仕上がりが異なる
塗料の種類によって仕上がりが変わります。販売店に置いてあるサンプルなどで仕上がりを確認することがポイントです。
また、メーカーによっては、実際に塗ったサンプルを1,000円程度で提供していることもあるので、不安な方は公式サイトや通販サイトで取り寄せてみると確実です。
下地の処理が必要な場合がある
塗装する素材によっては、下地処理が必要な場合があります。塗料の説明をよく確認しておくことがポイントです。また、下地処理が必要な場合は、説明されている通りの下地処理をしましょう。自己流で下地処理をすると、塗料がきちんと乗らなかったり、すぐに剥がれてしまったりするので注意。
換気をしっかり行う
塗料は臭いの強いものもあります。コンクリート風ペイントを使う際は、換気をしっかり行いましょう。換気が十分ではないまま使用すると、体調不良になるおそれもあるので注意してください。
コンクリート風ペイントを使ったDIY方法
必要な材料と道具
材料 | 道具 |
---|---|
コンクリート風ペイント(お好みの色) | マスキングテープ |
下塗り材(シーラー) | 養生シート |
ローラー | |
刷毛 | |
バケツ | |
ヘラ |
作業手順
- 下準備: 壁の表面の汚れやホコリを丁寧に落としましょう。残っているときれいに仕上がりません。雑巾やブラシ、掃除機などを使って、壁の表面に付着したホコリや汚れをきれいに取り除きます。
特に、油汚れやカビなどは塗料の密着を悪くする原因となるため、しっかりと落とすようにしましょう。必要に応じて、中性洗剤や水で濡らした布巾で拭き取るとよりきれいに。 - 養生: マスキングテープと養生シートを使って、塗料が付着してほしくない部分を保護。
コンセントカバーやスイッチ、窓枠、床など、塗料が付着すると困る部分をマスキングテープで覆います。広範囲を保護する場合は、養生シートを使用します。
養生をていねいに行うことで、仕上がりがきれいになるので、面倒に感じてもきちんとやりましょう。
マスキングテープだけで保護できない場合は、テープとビニールが一体化したマスカーテープを使うと便利です。塗装のプロなら必ず持っている一品。ビニール幅は数cmから1m超えのものまで。ビニール部分は折りたたまれていて見た目よりはるかに大きいため、必ず商品説明の幅で何mmかを見ましょう。
マスカーテープは以下のようなものです。
- 下塗り: 下塗り材を塗布し、乾燥させます。
下塗り材(シーラー)をローラーで均一に塗布します。下塗りは、塗料の密着性を高めるために重要な工程です。製品に記載されている乾燥時間を守って、完全に乾燥させてください。
- 塗装: コンクリート風ペイントをローラーで塗ります。コンクリートの色合いや質感を再現するために重ね塗りするタイプの場合は、仕上がりをイメージしながらあえてムラを作りながら塗りましょう。
布を使って軽く叩くように塗る方法も有効です。一度に厚塗りせず、薄く複数回に分けて塗るのがポイントです。
- 仕上げ: 刷毛やヘラを使って、コンクリートの質感を表現します。
刷毛やヘラを使って、コンクリート特有の模様や凹凸を表現しましょう。この作業で仕上がりが決まるので、大事な工程です。
あえて刷毛やヘラを使わずに、意図的にムラを作って経年劣化したアンティーク風にすることも可能です。上級者の中には、自作の道具を使って表面に跡を付け、経年劣化したコンクリートのような見た目にする人も。
- 乾燥: 完全に乾燥するまで待ちます。
塗料が完全に乾燥するまで、触ったり、物を置いたりしないようにしましょう。
乾燥時間は、使用する塗料や気温、湿度によって異なります。製品に記載されている乾燥時間を目安に、十分に乾燥させてください。
よくある失敗例と対処法
- ひび割れ: 塗料が乾燥する前に触ったり、厚塗りしすぎるとひび割れが起こることがあります。乾燥時間をしっかり守るようにしましょう。
- 色が思ったように出ない: 下地の色や光の当たり方によって、色が違って見えることがあります。事前にサンプルで色を確認することをおすすめします。
まとめ
DIYでコンクリートの壁を作ることは大変ですが、塗料で再現できれば、初心者でも挑戦しやすい方法と言えるでしょう。
コンクリート風の壁の色合いや質感が好きな方は、今回の記事を参考に、ぜひ自分だけのコンクリート風空間をDIYしてみてください。